「さよなら」そう言って笑って

だから僕はお笑い感想家として生きていく

「トキヨアキイ」さん ネタ見て笑って

トキヨアキイさんは、ケイダッシュ所属のよしさん、ササさんからなるコンビだ。

トキヨアキイさんの漫才は「ウケメン」では「エモ白い」と紹介されていた。私が「エモい」で思い出すのは、「ワラチャン」という大会に出ていた「扇」というコンビだ。彼らも「エモい」ネタをやっていた。

ただ彼らはエモさを作り出すので手一杯だった感がある。中学生の放課後の会話のような感じがあり、イマイチハマってはいなかった。

しかし、トキヨアキイさんは違う。ササさんの圧倒的なエモさが見ている人とよしさんを包み込んでいるのだ。

そんなコンビは強い。お客さんはよしさんと同じ感情で漫才を楽しむことができる。要は、「見やすい」のだ。また、上番組ではネタ中に音楽を使用していた。「漫才であるのに」という概念を「エモさ」は綺麗さっぱりと消し去ってしまったのだ。それは、非常に面白い。また、音楽を使うことでトキヨアキイさんの表現したい「エモ白い」世界がより広がるのにもつながる。そして、そんな「エモ白い」世界に必要なのは、圧倒的な表現力である。高いエモさを持っていたとしても伝わらなければ意味がない。しかし、そんな心配は不要だった。「バブ」を議題にする漫才では、消えていく様子をユーモラスかつ儚く演じていた。このコンビはユニットコントでも輝けるなと感じた瞬間だった。

芸人は時として、新しい言葉を生み出す。例えば、「最初はグー」という言葉は志村けんさんが生み出したとされる。それと同じように「エモ白い」が日本全国に広まり、それがトキヨアキイさんから生まれたとされるように切に願い、このブログを締める。